西洋鏡

GyaOで。9月1日正午まで。
私がいい映画だと思う条件は、登場人物の会話や動作に一緒になって笑ったり、語らずとも人物の気持ちがわかる、つまり共感できる部分があることだ。
それを踏まえて、自分の理解を超える部分があると特級である。
この映画は驚くような部分や過激な部分はなかったが、シンプルな展開が流れるようにこちらに伝わってくる名画だった。
こんなに見ていて面白い人情喜劇は見たことがなかった。
写真館を首になった主人公に話しかけようか迷って結局話しかけない仲間とか、
主人公の中井貴一ばりのへらへら顔であるとか。
強そうで弱い写真館の店主に思わず笑ってしまう。その息子!大爆笑。

ところで清朝の民はあんな平和的に暮らしてたんだろうか。
1900年ころの話だから、もうそろそろ日清戦争か。いや、もう終わってるな。
農村ではなく、商工人が多いいわゆる都会って感じがする。
ま、いいんだよね。ノスタルジーだから。

動く写真という今までにない新しい世界に引き込まれる魔術的な感じがとてもよく伝わってきた。
「子供と老人」属性のない、もう一つのニューシネマパラダイスと言っていい。