インターステラー

観たいと思っていたが、気づいたらあっという間に上映館が減ってた。
それでも劇場で見たい、と思ったので、都内最後の丸の内ピカデリーまで行って観てきた。

思ったより混んでて、ほぼ満席。
予約なしのため、割と前方のスクリーンを見上げる席だった。
楽な姿勢をさがそうと、腰を落としてシートに横たわる感じでスクリーンを見る。
ここ最近、自分の思っていた以上に疲れがたまっていたようだ。

寝た。
超寝た。
とくに前半つらかった。半醒半睡

巨大な砂嵐に飲まれ作物が育たなくなった地球。
元エンジニアの農夫クーパーは何かを受信。信号の指す座標へ向かうとなんとそこは数年前に解体されたはずのNASA
クーパーは人類の住める星を探すため宇宙に飛び立つことに(むにゃむにゃ)
クーパー含め3人(と1箱)のクルーを乗せた宇宙船は土星の近くにあるワームホールをくぐり、ブラックホール「ガルガンチュア」近くの星系に向かう(うつらうつら)
この星系には3つの有望な星があり・・・(入眠)
・・・
・・

津波だーーーーー(えっ!? なにがあったの???)
ってな感じで、映画の導入部分、大事な設定説明の部分を見逃してしまった。

アーサー・C・クラークグレッグ・イーガンを多少読んだくらいのにわかSF読者である私に言わせてもらえば、この映画は「2001年」シリーズと「ディアスポラ」に出てくるモチーフの寄せ集めに思える。
宇宙船にクルーとともに乗り込むロボットTARSとCASEは、2001年宇宙の旅に出てくる有名なコンピュータHALとその妹SALを思わせる。見た目もモノリスだし。HALは人間と同様の教育を受けるあまりに複雑な人工知能で、それゆえの問題が映画の主題のひとつだった。この映画に出るTARSは人間の言語を自由にあやつり冗談すら飛ばす。しかもユーモアの量をプリファレンスで変更できる!なんて賢いんだ。
また木星土星のそばにあるゲートを抜けて、大いなる知性に遭遇、人間の限界を超える能力を得るのも似ているといえるだろう。
地球から遠く離れた地で困難な状況に直面するも、知恵と信念で船を立て直し、さらなる冒険に挑むところは、ボーマン船長とクーパーを重ねてしまう。
海の惑星は、2061年で出てくるエウロパの風景を思わせる。映画では残念ながら生命はみつからないようだが。

一方ディアスポラは、ガンマ線バーストの脅威にさらされた地球人が新天地を求めて宇宙の全方位に向け無数の移民船を打ち出すという話で、この映画のメインストーリーとよく似ている。
ディアスポラ船の一つは次元を超えて、とある惑星で5次元ヤドカリに出会う。彼らとコミュニケートするため、登場人物の一人(と読者)はアバターを介して5次元世界を体験することとなる。この映画では宇宙生物こそ登場しないが、何者かの作り出した5次元空間の部屋で3次元地球とコンタクトすることに成功する。といっても映画で表現できるのは5次元を3次元に射影したものなのだが、それでも見慣れぬ新しい表現は面白いものだ。

以下は完全に私の妄想だけど、5次元というのはおそらく我々の「空間3次元」+「時間1次元」+「追加の自由度1次元」なんだと思う。
我々の4次元時空は彼らの5次元空間の1面にすぎないため、我々は彼らの姿を見ることができない。
だが彼らの粋な計らいで、クーパーの家が唯一の交点として選ばれ、5次元空間と4次元時空が交信可能になった。
またクーパーの3次元感覚で理解できるよう、本棚の面(2次元)と自在に移動できる時間1次元を加えた3次元を表現して見せたのがあの秘密の部屋なんだと思う。
ちょっと自分でも何言ってるかわかんないです。

アメリアは眠りにつく前に受精卵を起動すべきだと思うんだよね。

この映画は自分的には満点ではなかったけど、こういう映画は大好きなのでもっと増えてほしいです。
イーガン映画化ハリーハリー

2/4追記
自分のダイアリーを見直して気づいたんだけど、主役のマシュー・マコノヒーウルフ・オブ・ウォールストリートイカした先輩じゃないか。
ウルフ・オブ・ウォールストリート - 公的内省
お久しぶり―。
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