遊郭編再考

この記事は鬼滅の刃遊郭編に登場する鬼、堕姫と妓夫太郎についての考察です。

原作完結までのネタバレを含みますのでアニメ派の方はブラウザバックを。

アニメのリアクション動画をYouTubeで公開している人は多くいて、その一人Teeabooさんの動画を今日見ていました。この方、鬼滅1期のときはリアタイで動画を投稿されていたのですが、無限列車以降は鬼滅の動画を上げていませんでした。ところが今年、刀鍛冶の里編が始まるとおもむろに無限列車編、遊郭編のリアクション動画を投稿し始めたのです。理由はわかりません。マッシュアップ動画の素材にされるのが嫌だったのかな?

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今日見ていたのは遊郭編の7話。いわゆる鬼いちゃん登場回。鬼滅の刃のいろんな要素が一話にギュッと詰め込まれていて、後半に向けて明確にギアを上げてきたなというワクワク感があり個人的に遊郭編で1,2を争うくらい好きなエピソード。

この中で、鬼いちゃんが堕姫の顔の火傷を治すシーンがあり、自分はここを何度見てもとくに深く考えなかったのですが、動画の48:00あたりでTeeabooさんが

and he wipes his hand across her face

and she heals because they are one

妓夫太郎は堕姫の顔を手で拭って治した

彼らは二人で一人だからね

と言っているのを見て、あれ?そういうことなのか?と引っかかりました。

他の鬼の傷を治す能力は作中で登場していません。鬼の傷は勝手に治りますし、鬼同士が協力することも手毬&矢印鬼の時くらいしかありませんし。そう考えると鬼いちゃんが堕姫の傷を治せたのは妙です。しかし、二人が一体の鬼、とくに妓夫太郎が本体だと考えればただの鬼の自己回復として説明できます。

実は梅ちゃんはもう死んでいて堕姫は妓夫太郎が生み出した分身なのでは、という説は前からネットにあります。その根拠の一つとして遊郭編最終話で二人が死後の世界で会話するシーンで、堕姫だけ鬼ではない幼い姿をしているというのがあります。梅ちゃんはあの焼かれた夜に絶命しているためその時の格好で現れた、と考えることもできます。

ただ分身とだと堕姫のセリフが全て妓夫太郎のロールプレイだったということになってしまい色々台無しになるので、私としては一つの肉体に妓夫太郎と堕姫の2つの精神が宿った説を推したいです。どうしてそうなったのかを考えていて、一つ恐ろしい説を思いついてしまいました。

無惨の血を受け入れるのは過酷です。すでに鬼の魘夢ですら血を追加されたときは悶絶していました。童磨から血を分け与えられ、妓夫太郎は耐えたかもしれませんが、黒焦げで虫の息の梅ちゃんが耐えられたとはとても思えません。妹が鬼になれないと悟った妓夫太郎は、黒焦げの梅の身体を・・・食べたんじゃないかと。

しのぶを食べた童磨は死の間際にしのぶと会話しています。また無惨に取り込まれた珠代も無惨に呼び出されて会話しています。食べることで妓夫太郎の身体に梅の精神が宿ることはありえると思います。そして妓夫太郎は自分が活動しないときは身体の主導権を梅に渡して堕姫として行動させたのではないでしょうか。

沼鬼や半天狗など、分身を作る能力は結構ポピュラーです。普段は2重人格のように精神を切り替えて過ごし、いざとなれば分身に精神を乗せて2体で戦うこともできる。ひょっとすると人格を持つ帯も、分身に過去に食べた人の精神を乗せたものだったりするのかもしれません。

堕姫はたくさん人を殺して食べていますが、やったのは妓夫太郎の身体だから、という半天狗理論(儂が悪いのではない、この手が悪いのだ!)を使えば梅に罪はないと考えることもできます。そんなことを考えながら妓夫太郎は堕姫を明るい方向に逃がそうとしたのでしょう。

ということでこの記事では堕姫=妓夫太郎の分身説、さらに妓夫太郎が堕姫を食べた説を紹介しました。公式の見解は出てないのであくまでもファンセオリーの一つです。食べた説はネットで探しても見つからなかったのでとりあえず自分のオリジナル説と思っておきます。