君の名は。

テレビで見た。
事前の知識なしで完全な初見。
ただし、最初の30分はLoLやりながらだったので、テレビつけてたけどほとんど見てない。
気づいたら入れ替わってた。

おそらくこの文章は、この映画に対する、ネガティブの感想になると思う。
気にする人は読まなければよいと思う。


映像はきれいだった。
風景は鮮明だし、ごちゃごちゃしてなくてわかりやすい映像だった。

音楽はバンプだった。
いや、違うけど。
でもバンプにしか聞こえなかった。

キャラクターは、普通だった。
とくに嫌な奴もおらず、毒にも薬にもならない、善良な人たちだった。

物語は、どこかで見たような感じだった。
タイムトラベルもの、ループもの、とか、具体的に何?と言われると考えるが、まあ、ひぐらしとかシュタゲとかだろう。

二人の結びつきがあまりにも超常的すぎて、後半は二人が出会おうと出会うまいと、正直どうでもよかった。
何で惹かれるようになったのかもよくわからない。
ただ、運命はやたら執拗に二人を結びつけようとする。
手がかりないけど、会いに行くぜ → たどり着く。
手がかりないけど、会いに行くわ → 同じ電車で対面する。
3年前に死に別れてしまった → そういえば超常アイテムがあった → 会えたぜ。
町がヤバい → どうにかなったぜ。
記憶全部なくなってもう会えない → 何あの人すごく気になる。
・・・
くっつけばええがな。

すごく軽やかで、嫌みがなくて、2時間くらいハラハラドキドキして、見終わったあと面白かったねーと言って、その後1年くらい思い出さない。
そのくらいのちょうどよさはあると思う。
こんな感じの映画を、2,3年に一本、コンスタントに作り続けることができれば、それは真に日本が必要とする才能だと思う。素晴らしい才能だと思う。
物語がすっきり飲み込みやすいきれいな映像。
スマホを取り込む柔軟さ。
見たことないけど、その昔、「転校生」とか「時をかける少女」が若者の心をとらえた、その位置を狙うのだろうか。

ただ、決してこの物語が良くできてたとか、名作だとかは思わないな。
全く感情移入しないんだもん。
相手への気持ちが強かろうが、はたまた忘れ去ってしまおうが、超強力な縁が二人を結びつけてしまう。
怖いわ!

映画を見終わったカップルが、「なんで付き合ったかも思い出せない、冴えないこの人だけど、忘れてしまっただけで実は物凄い縁があるのかもしれないな」と思って、結婚でもしていただければ、この映画は十分に存在価値があるんではないだろうか。