トレインスポッティング

前々から見たいと思っていて、やっとこの間レンタルに成功した。
内容は想像してたのと全然違ったが、面白かったよ。

レントンは20台半ば、無職、独り身、ヘロイン中毒のチンピラ。
どうしようもない仲間たちとどうしようもない毎日を送っている。
豊かな生活なんて退屈なのはくそ食らえだ。
しかし時々こうも思う。この腐った日々からなんとか抜け出したい、と。
ヤクを止め、彼女を作り、定職を持つ。それに向かってレントンは一歩ずつ足を踏み出す。
しかし二歩目を踏み出すにはこの世界、ヤクが必要だ。。。

登場人物たちは全く救いようがない訳ではない。
彼らは仲間には優しいし(優しくないのが一名)、恋人や家族からも愛されている。
働く気になりさえすれば働けないこともない。
しかし他のなにをも差し置いて、ヘロインが気持ちいいのだ。
そして何かをしようとすると決まって悪友たちが邪魔をする。それを「友達だから」の理由だけで許してしまうのだ。

ちなみにDVDには特典映像として、ダニー・ボイル監督と製作のアンドリュー・マクドナルドによる未公開シーンの解説が含まれている。これが面白く、見ごたえがあった。
原作の多くのエピソードをレントンを中心にした脚本に再構成し、撮影済みのシーンですら、全体の流れやテーマに合わなければカットする。映画に対する強いこだわりを感じる。
監督だれかに似てるんだよなー。誰だっけなー。
眉から上の広さがタランティーノっぽいかな。
この監督の新作がアカデミー賞作品賞・監督賞など8部門を制覇。観たすぎる。