中島みゆき ファイト!

最近はじめて最初から最後まで聞いた。
ええうたや。泣いた。
さびはずっと昔CMで聞いて知ってる。
でも中島みゆきが歌っていたとは思わなかった。
空と君のあいだにとか地上の星の印象が強かったから。

さび以外の部分は聴いた記憶がない。
いきなりささやき声みたいに小さい声だし。
力をいれず、淡々と語っていく。
しかし言葉の抑揚でどこに力を入れてるか聴いてるほうによく伝わる。
歌唱力よりも、すごい表現力がある。

歌詞だけ読んでも破壊力がある。
さびは同じフレーズの繰り返しとして、
残りの部分はいろいろな女の生き方と、
対比するように冷たい水を泳いでいく魚たちの様子がつづられる。
話が連続しているわけではないので、
こめられたメッセージを読み取るのは難しいが、
さびだけ聞いたときに抱いていたイメージとはちょっと違うな。

日本語の意味の区切りでは少し間を空けるという。
書き言葉ではその間を「は」とか「を」とか助詞で埋めてしまうが、
ちゃんと間を空けることで意味は伝わるし、聞くほうもなんだか真剣に聞く気になる。
「暗い水の流れに 打たれながら 魚たち のぼってゆく
光ってるのは 傷ついて はがれかけた鱗が 揺れるから」
という部分が、何回聞いても、いい言い回しだと思う。
「揺れるから」ってところがとくに。

生き抜いていくということは何にせよそれだけで、闘い続けることなんだと思うた。
しかし単純な応援歌じゃねぇなこりゃ
闘わないやつらって誰だよ?
まあ、そんなところを詮索しても意味ない
この歌は、「諦めるな」ということを恐い位の真顔で歌っているんだと私は思う。