万物理論

いつか長文感想書く。
祈りの海に入っていた「イェユーカ」と似ていなくもない。
作者の主眼がどこにあるのかがわからん。キモは万物理論であり、ディストレスなのだが、それだけではせいぜい中編くらいにしかならないはずで、それ以外のネタで肉付けしてある感じ。そしてその肉付けとキモがいまいち関連がないように思える。肉付けというのは、「十分に発達した科学は、魔法と区別がつかない」とか、万物理論と真逆の多様性、既存の生態系からの逸脱、著名な科学者が社会へ及ぼす影響など、細かいネタがいっぱいで、どれが一番重要視されているのかわからない。この全部ひっくるめた混沌とした感じを描きたかったのではないかと思うほど。読者を「遭難」させてどうする。