ディアスポラ

ディアスポラ読んでる。
現在80%くらい。オーランドがヤドカリとフュージョンしようかというところ。
細かい部分はわけわかりません。
ただ結末は気になるので最後まで読む。
やっぱりこの人すごい想像力だと思う。

今のところのあらすじ

未来。人々はポリスというコンピュータネットワークの中に移住し、無限の寿命を手に入れた。
その一方で、あくまでも肉体に執着する人々や、グレイズナーと呼ばれるサイボーグ族、水生人類、自主的に退化し夢の中に生きる夢猿人など、多種多様な民族に分化していた。
ある運命の日、比較的近いトカゲ座の中性子連星が異常なスピードで互いに落ち込み、衝突、大バーストした。
その影響で地上の肉体を持った生命は壊滅した。
残ったのはポリス市民と、ぎりぎりで移住してきたわずかの元・肉体人たち。
「これは、極めて稀な天災だ」と割り切って、以前どおり暮らし続けることもできるだろう。
しかし、一つのポリスは、それを良しとしなかった。
彼らは、「なぜトカゲ座の現象が起こったのか」そして「もし再びバーストが起こるなら、それを免れる方法はあるのか」という問いの答えを数千年に渡って追い続ける。
数多くの挫折を乗り越えながら。

ちなみに作中でディアスポラというのは、探求を選択したポリスが、自らの1000のクローンを宇宙のばらばらの方位に向けて打ち出したこと。
そのうち一つでも、答えを見つけて戻ってくれば大成功。
そうでなければ、ただの大離散。

打ち出されたディアスポラ船。地球外生命に出会うことはそれほど難しくなかった。
しかし「問い」に答えてくれるものはなかなか見つからない。
そんな中、あるポリスクローンが、トランスミューターと名づけられた高等な種族の痕跡を発見する。
しかし彼らは「この」宇宙にはいないという。
他にあてのないポリスは、トランスミューターをひたすら追いかける。

これは長編小説だが、まとまりはあんまりない。
いくつかの章のオムニバスで、それぞれ主人公が異なる。
いちおう語り部ということでヤチマが主人公なのかな。
生物の遺伝を模して、親の遺伝子から子をうみだすコニシポリスにおいて、
ヤチマはランダムな選択により生み出された孤児、いわば突然変異である。
その形質なのか、彼はどこまでも進み続ける。
ポリスをでて、地球を抜け、異星に至り、次元を超えて、さらに次元を超えて。
ある世界で生まれ育った人なら、途中で認識の壁にぶつかり、脱落あるいは発狂するだろう。
そこらへんがヤチマの特性なのかな、と。

5次元宇宙が実は9次元だと聞かされて脱落したオーランド。
彼は、未知の4次元に向けて旅立つ子供を見送る。
(まぁ、親子といっても大して感慨無いんだが…)
その部分を読んで、コロンブスたちが出航したのもこんな感じなのかなぁと思った。
今の私たちは、ポルトガルの対岸には女神がソフトクリームもって立っていると知っている。
しかし当時にしてみれば全くの未知だったわけで。

まだ最後まで読んでないが、トランスミューターには会えない、あるいは会うところまで描かれない予感がするなぁ。。。