最近見た夢

都会にある家から電車を2本乗り継いだ先の終点にある事務所で働いている。
毎日片道1時間半かけて通勤し、書類と数字の流れに心血を注ぎ、家に帰って寝て起きるというローテーション。
事務所の周りを見渡してもあるのは森と林と灰色の道路、それに工事の途中で放置されたような赤茶けた土が剥き出しの谷があるだけ。
面白い物は何もない。
が、新しい職場というだけで、それなりにモチベーションは上がるのである。
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その日どうしてもやらなければならない緊急の仕事が出た。
ポツリポツリと帰りだす同僚、刻々と過ぎる時間、糸口は見えているというのに、あと一歩足りない。
9時をまたぎ、10時を超え、11時に届こうとしている。あ、届いた。
30分粘って、何とか形になった。
事務所には誰も残ってなかった。
クーラーを止め、部屋の灯りを消し、鍵をかける。
初めての終電だった。